2025年5月23日
NHKで映画プロデューサー・鈴木敏夫氏の読書について紹介する番組が放送されました。
番組を見て、鈴木氏についてもっと知りたくなり、彼の読書に関する本を借りてきました。
この本は対談形式で構成されています。これまで対談本は軽い印象があってあまり好みではなかったのですが、この本、読んでみると、むしろ軽やかな雰囲気の中で語られることで、鈴木氏の人となりをより深く知ることができました。彼は博識でありながら、明るく親しみやすくいたずら好きな少年の心をもった方です。
幼少期からの思想の流れが、その時代に流行した漫画や書籍とともに紹介されており、とても興味深いです。例えば、論語好きの日本人がなぜ戦争への道を進んでしまったのか、といった重いテーマについても、対談だからこそサラリと語ってくれる。対談ゆえの魅力です。
ジブリ作品には独特の魅力がありますが、その背景には民俗学の影響が色濃く反映されているように思います。人間や社会、差別といったテーマを深く理解した上で描かれた作品だからこそ、多くの人の心に響くのでしょう。